【インタビュー】魁 -sakigake- 「Vitamin-Classic DAY & NIGHT」

2019年6月23日(日)、「メニコンANNEX HITOMIホール」(千種駅より徒歩4分)にて、声楽家とピアニストの6人による演奏団体「魁 -sakigake-」さんの公演が開催されます。
「Vitamin-Classic  DAY & NIGHT」のタイトルで昼夜それぞれ内容に趣向を凝らした2公演が用意されています。
メンバーの佐藤文美さん(Mez)、安田 健さん(Bass)、舘 美里さん、卯野杏実さん(共にPf)にお話を伺いました。


ー まず「魁」さんの歴史について聞かせて下さい。

【舘】テノールの大川を代表に2013年に結成、その年の10月に初ステージを飾りました。
クラシック音楽の演奏をただ届けるのではなく「普段あまりクラシックをお聴きにならないような方々にも楽しんでいただけるステージをつくろう」という思いで、新しいクラシック音楽の魁を目指して活動を始めました。
最初は4人での活動でしたが、歌のパートを充実させたい、そして曲もバラエティになっていく中でピアニストも二人にしたいということになり、現在の6人になりました。

【安田】グループ結成から5年が経ちます。
メンバーの活動地域の関係でこれまで名古屋・岐阜を中心に19のステージに立ちましたが、名古屋では宗次ホールでのランチタイムコンサートがメインでした。
今回は、名古屋で私たちのここまでの集大成をお披露目したい、という気持ちで取り組んでいます。

【佐藤】HITOMIホールは私たちにとって初めての会場ですし、ここでまた新たな出会いに恵まれ、ご縁も広まっていったらいいなと思っております。

ー 今回の演奏会についてお聞かせ下さい。昼の部は声楽、夜の部はピアノにそれぞれ焦点を当てた内容ですね?

【安田】昼の部は前半が日本歌曲、後半がオペラ古典からベルカント、フランス、イタリアロマンと並べました。

【佐藤】ソロだけではなく、重唱も是非楽しんでいただきたいです。

【舘】夜の部は前半に色んな国の作曲家を、後半はドイツの作曲家、シューマンとシューベルトによる、それぞれの作曲家のピアノ曲~歌曲、という風に並べています。

なるほど…昼夜とてもバラエティに富んでいて、更に夜は同じ作曲家のピアノ曲と声楽曲を並べて聴き比べられるのですね?! とても魁さんならではの企画と思います。

【舘】それから、夜の部のオープニングには私と卯野さんの連弾でモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を演奏します。「小さな夜の曲」から始まります!という。

【安田】プログラミングについてはすごくこだわっています。
自己満足的な「この曲を演奏したい!」でお客様が取り残されることのないように、「全てはお客様のために」、お客様がこの曲を聴きたいと思って下さる曲や旬の曲など純粋に聴きたいと思っていただけるような曲を選んでいます。

【卯野】今回は特に曲名に「邦題」が付いた曲が多く、曲のキャラクターもはっきりしていますし、こんな曲かなとイメージも抱いていただきやすいのではないでしょうか。
お客様なりに聴いていただいて自由に感じていただけたら、と思います。

魁さんのステージではMC(トーク)も必ずあるのですね?

【舘】はい、大川を中心に毎回準備しています。
プログラムとしてはよく知られる名曲を揃えていますが、中にはご存じない曲もあるかもしれません。そんな方にも私たちのトーク・解説からいろんなことを感じていただいて、新しい曲との「一期一会」を楽しんでいただけたら嬉しいです。


【佐藤】HITOMIホールはステージとお客様との距離感が近いので、聴いて下さる方とコンタクトを取りながらのお客様の反応も楽しみですね。

【安田】知っている曲、聴いたことがある曲を聴くと色んなことを思い出しますよね。たとえばコマーシャルの曲だったり、失恋した頃によく聴いたという曲だったり
そうやって、音楽から色んなことを思い出してもらえたらと思うんです。聴いた後で聴く前より心が豊かになっていただけたら、と。

ありがとうございます。クラシックコンサートの「魁」を目指していらっしゃる皆様の演奏会とても楽しみです。では最後に、今回お昼の部は既に残席僅か、夜の部はまだ余席があるということですので…ピアニストのお二人のことをもう少しお伺いさせていただけますか?

【舘】卯野さんはきゃしゃなのに音が「厚い」んです!
私の伴奏は柔らかいタイプなので、ヴェルディのような曲だと少しもの足りないかもしれなくて…フランスものとかは得意なんですけど。

【卯野】舘さんは、一緒に連弾の練習をしている時に手を見ていると、指が長くて手がしっかりしていてそれが羨ましいです。
私はショパンなども好きですがリズミカルな曲が得意で、プロコフィエフが特に好きでよく弾きます。

【舘】そうそう、卯野さんと言えばプロコフィエフ!というイメージですね。

【安田】二人はピアノの音色もタイプも全然違いますね。
僕が思うのは、卯野さんは曲のスタイルがきちんと形にはまっていて、とても安心して歌わせてもらえるピアニスト。舘さんは逆に合わせと本番が変わる時があるのでいい意味で緊張する(笑)、でも演奏っていうのは生モノだからそういう緊張感もあった方が曲が生きる、それをさせてくれるピアニストですね。

【佐藤】舘さんはかわいい、卯野さんは美人、です(笑)。私たちは伴奏でご一緒するふたりをそれぞれ聴いていますが、ソロ演奏ではその個性がまたどう変わるかも楽しみです。

 ありがとうございました。

この日はご都合がつかずメンバーの内田恵美子さん(Sop)、大川晶也さん(Ten/代表)のお二人からはお話が伺えず残念でしたが、当日の演奏を楽しみにしています。



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